86走行画像

86/BRZ Race in SUGO


2018年、今年もあの男が帰ってきました。
昨年マルカツRacing 86/BRZ ドライバーとしてデビュー戦のSUGO4位、最終戦のFUJI6位と私たちに感動を与えてくれた山下健太選手が今年も私たちと一緒に戦ってくれます。
今年もスポット参戦ではありますが初レースに選んだのは思い出の地SUGO。
昨年のデビュー戦と比べればひと回り成長したスタッフと共に2018年の戦いに挑みます。


4月27日 公式練習


天気は曇り、スタッフは3戦目という事もあり少し慣れてはきましたが、やはり公式練習前は空気がピンと張りつめます。
今年もチーフエンジニアの石井さんにお手伝いいただきながら、限られた時間の中で必死のセッティング。
公式練習で走れるのは30分間、数周走ってはピットインというのを繰り返しドライバーが求める声を聴きながらセッティングをすすめます。
タイムアタックの結果は13位。まだまだ課題は残るものの、ある程度の手ごたえを感じた公式練習となりました。

公式練習

4月28日 予選


天気は晴れ、コースはドライ。絶好のコンディションの中で予選当日を迎えました。
昨日の練習走行での山下選手からの要望は、『最終コーナーはアクセルオフでも、ハンドルきり初めにリヤが滑る』との事。
そこで少しリヤタイヤに荷重がかかるようにし少しコーナーで膨らみやすくなってしまうがドライビングでカバーしてもらうというセッティングにしました。
いよいよ予選、ドライバーの腕を信じたスタッフ、スタッフのセッティングを信じた山下選手、お互いが信頼した中でどのような結果が生まれるのか・・・。

結果はTOPとはわずか0.5秒差の1’39.649で9位。0.5秒の間に9台がひしめく激戦となりました。走り終えた山下選手からは『9位はぎりぎり表彰台が狙える順位、明日は狙っていきます』といつも通りの発言、この言葉に私たちは期待せずにはいられません。
明日、どんな走りを見せてくれるでしょうか。

レース予選



4月29日 決勝


晴れ 気温28℃
爽やかな春の陽気の中いよいよ決勝の日を迎えました。
毎回そうですが、決勝当日となると前日の張りつめた空気とは一転して、各テントには報道陣やファンの方、そしてふと気づくと一流のドライバーが普通に歩いている華やかな空間に変わります。
そんな中、山下選手もリラックスした表情でドライバー仲間と談笑したりしています。
また今回はドライバーのセッショントークにも参加し、その注目の高さを見せてくれました。
レース決勝
そしていよいよ決勝の時間、今までの空気とは一転急にピンと張りつめた空気になります。
シグナルが青に変わり一斉にスタート。
山下選手が昨日語ってくれた言葉「9位ならまだまだ上位を狙える」スタートから攻め続けてくれました。
中々追い抜くポイントが少ないこのコース。
山下選手も攻めながらも中々順位を上げることが出来ません。

ぐっと我慢し続けたまま迎えた最終Lap。
順位が変動しないまま馬の背コーナーを迎えた瞬間、2位の選手がマシントラブルで速度を急に落としコースアウト。
避ける車などで一気にコース上は混とんとした状態となりました。
そして「位置取りと駆け引きが上手くいった」とレース後に言ってくれた様にうまく抜けた山下選手は3つ順位を上げ6位でチェッカーフラッグ。
山下選手は「悔しかった」表情を滲ませていましたが 次の富士に繋がるレースとなりました。
次回参戦予定の7月21日、22日の第4戦にご期待ください。

レース決勝2 山下健太選手インタビュー



プロドライバー 山下健太 選手

今回、マル勝レーシング 86ドライバーとして参加いただけることになった山下 健太 選手。
千葉県出身の22歳の大学4年生で、5歳からカート活動を開始し輝かしい成績を収め、2014年よりマカオGP (FIA FORMULA 3 INTERNATIONAL CUP)に毎年参戦。
2016年には全日本F3選手権Cクラス シリーズチャンピオンにもなった若手のホープとして注目されている選手。
本年もスーパーフォーミュラ・スーパGT・スーパー耐久・インタープロトにフル参戦しているにもかかわらず、 ワンメークレースに参加いただけることとなりました。


山下健太選手のオフィシャルサイトはこちら↓

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山下健太選手のアメーバブログはこちら↓

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spec

【マル勝レーシング86 ベース車両】
車両型式 DBA-ZN6-VPNT8E
グレード 86“Racing”
総排気量 1.998L
最高出力<ネット>kW(PS)/r.p.m. 152(207)/7,000
最大トルク<ネット>N・m(kgf・m)/r.p.m. 212(21.6)/6,400~6,800
車両本体価格 3,052,080円(税込)

86 Racingの詳しい情報はこちら↓

86racing

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86racing



vol.7

RaceRd.9 FujiSpeedWay

author04 vol.7 2017.12.9


富士スピードウェイ

TOYOTAGazooRacing 86/BRZRaceRd.9 FujiSpeedWay


12月9日、10日、富士スピードウェイにて行われたTOYOTA Gazoo Racing 86/BRZ Race 最終戦。
本来であれば前回お伝えしたスポーツランドSUGOでの1戦のみにスポット参戦という計画でしたがドライバー山下選手のご懇意により、急きょ参戦する事となりました。



12月8日 公式練習走行


朝は天気が晴れていたものの、次第に雲行きが怪しくなってきた公式予選。
1回目の練習走行までは何とかもっていたものの、2回目の占有走行前にはとうとうポツリポツリと雨が降り始めました。
翌日の予選、雨ならブリヂストンタイヤ、降らなければ乾いた路面に強いヨコハマタイヤ。 どちらでセッティングするのか非常に難しい判断を迫られる状況。
雨もだんだん強くなる中、山下選手はプロドライバーならではの微細な挙動を感じ、それをスタッフに伝え、スタッフは山下選手が走りやすいよう必死でセッティングします。
ドライバーの声を聴きスタッフはそれに応える為に、必死で答えを探し続けます。
お客様のお車に不具合があった際お店のスタッフはお客様の声に耳を傾け、その個所を探していく。
シチュエーションは変われど普段私たちの仕事とレースでの作業は基本的に変わりません。

初出場4位のレース

こうして共同作業を続けましたが雨も強くなり、満足のいく練習走行・セッティングができぬまま公式練習を終了、タイヤは悩んだ末、明日、明後日は降らないと判断しヨコハマタイヤをセッティング。





12月9日 予選


昨日悩みに悩んだ末の決断であったタイヤ選び。
本日の天気は快晴、タイヤ選びは何とかうまくいきましたが不安が残るのがセッティング。
公式練習の際、『リヤに荷重がかからずグリップしずらい』という山下選手の要望にうまく対応できていない状況でした。
そんな状況の中で始まった予選、前回のレポートでもお伝えしましたが予選、決勝と同じタイヤを使用しなければならない為、タイムアタックできるのは1周のみ。
私たちスタッフのレース参戦は2度目となりますが、この瞬間、何とも言えない緊張感に包まれます。
時間でいうとわずか10分、その短い時間の中での一発勝負。
果たして結果は・・・、8位。
やはり前日のセッティングがうまくいかなかった影響か山下選手も悔しそうな表情でインタビューに答えていただきました。
しかしモータースポーツ界で若手の注目株とも呼ばれている山下選手、『FUJIはコースも広く直線も長いので表彰台を狙う事は出来る』との頼もしい言葉をいただきました。

レースに向けて最終調整




12月10日


本日も快晴、冬の凛とした空気の中、富士山がとてもきれいに顔を出してくれました。
いよいよ決勝当日。
TOYOTA GAZOO Racing FESTIVALと同時開催という事もあり、お祭りムードが漂う中ではありますが、何とか少しでも早く安全に走れるようにとスタッフの準備にも余念がありません。
さあ、いよいよ決勝。
レース前、私たち撮影隊にも笑顔で手を振りリラックス状態の山下選手でしたが、ヘルメットを被った瞬間プロドライバーの表情に変わります。

レースに向けて最終調整

多くの観客が見守る中スターティンググリッドには色とりどりの86とBRZが並びスタートを待ちます。
このスタートで少しでもポジションをあげれば有利にレースを進める事が出来る為、一気に緊張感が高まりました。
そして各車一斉にスタート、団子状態の中第一コーナー突入していきます。
後続でクラッシュが起きる中、山下選手は良いラインで第1コーナーから第2コーナーへ進入し2つポジションをあげ6位に。

レースに向けて最終調整

そこからは見ている方が苦しくなるようなレース展開。
4位争いは何台もが連なる激しい戦い、時には数十センチ、もしかしたら当たっているのでは?と思うほど接近した状態で周回は進みます。
何度か5位の選手に追いつき追い越しながらもラインを外した瞬間後ろのマシンに抜かれて6位に戻ってしまう、そんな状況も何度かありました。
あれだけのスピードで走りながらこれだけ接近するにはマシンの車幅や寸法、クルマの挙動、そして他のドライバーを信用していなければ決してできない事。
まさにプロ同士の真剣勝負に鳥肌が止まりません。
そして混戦状態のまま最終ラップ、最終コーナーを立ち上がりホームストレートに戻って来た山下選手の順位は・・・何度も何度も攻め続け、そして守り続け6位で無事チェッカーフラッグを受けました。
すごい、ありきたりの感想ではありますが、プロドライバーのドライブテクニック、視野の広さ、精神力に本当に感動しました。
山下選手、今回のレースでも感動をありがとうございました。

そして2018年、今週末28日、29日マルカツレーシング今年初のレース、第2戦スポーツランドSUGOにスポット参戦いたします。
ドライバーはもちろん山下選手。今年からSUPER GT GT500に参戦し、更なる飛躍を遂げている山下選手と今また一緒にレースに参戦出来る事を私たちもとても楽しみにしています。 私たちスタッフもレベルアップできるよう頑張りますので皆様応援よろしくお願い致します。

レースに向けて最終調整




vol.6

10.1 SUGO 決勝

author04 vol.6 2017.10.1


タイヤカスのとる作業

TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Race IN SUGO 10.1決勝

天気は本日も晴れ、昨日の興奮も冷め止まらぬまま 決勝当日を迎えました。
最高気温は25℃、予選走行後からマシンは預けたまま。
昨日もお伝えしたようにできることといえば空気圧の調整くらい。
しかし、これこそが非常に大事な仕事なのです1℃上がれば空気圧も上がるため路面温度を予測し設定しなければならない非常に難しく、レースの行方を大きく左右する重要な作業です。
そしてもうひとつ、通称『う〇こ取り』という作業があります。(お食事中の方すみません)
これは昨日の予選でタイヤについたタイヤカスをとる作業。
カスをとることによりタイヤが滑らかに回る、そうするとクルマやステアリングなどへの振動も減りよりスピードにも影響してくる作業となります。
ワンメイクレースの心得、『マシンの性能は変わらないので、手間がかかっても速く走る為にやれることはすべてやる』ということなんですね。
何はともあれ決勝まであと3時間、スタッフ一同できることを全力でやり遂げます!




初出場4位のレース

【Race Start】


今できる事はすべてやり遂げ、いよいよこの瞬間がやってきました。
綺麗にスターティンググリッドへ並ぶマシンの3列目に並ぶのがマルカツレーシング86。
こうしてスターティンググリットに並ぶのをみて思う事、何位でゴールするだろうという事ではなくトラブルなく無事にチェッカーフラッグを受ける事です。
確かに速いことは大切ですが、マシントラブルが起きてしまっては元も子もありません。
ましてやそのトラブルによりドライバーに何かあってはいけない、それが皆が緊張する最大の理由でした。
そんな中いよいよシグナルが青に変わり13周で競うレースが一斉にスタート。
5位からスタートした山下選手はそのままの順位をキープしたまま第一コーナーに入りました。
第3コーナーで4位のマシンの横に並ぶも抜けず、そのまま周回を重ねます。
上位3位のマシンが1秒内にひしめく中、1秒遅れで山下選手がし烈な4位争いを繰り広げています。
そして運命の6周目、第4セクターでとうとう4位に浮上。
周回を重ねるごとに身体がクルマに慣れていったと本人も言っているように徐々にトップ集団に近づいていきます。
しかし残念ながらファイナルラップとなりトップから1秒5遅れでフィニッシュ。
初出場、4位という素晴らしい成績で終えることが出来ました。



レースに向けて最終調整

そして、次の勝負へ!


9月29日の練習走行からあっという間の3日間。
私たちの始めてのレースが終わりました。
この3日間で学んだこと、それは一つ一つの作業を確実に、そして同じ作業であれば何度でも正確にこなし、安全にドライバーをゴールへ導く事。
これは、普段私たちがお客様のクルマを扱う際にも当てはまります。
最後に右も左もわからない中お手伝いくださったキムインターナショナルの皆さん、そしてドライバーの山下選手、本当にありがとうございました。
そして...、何んと今週末行われる86/BRZレースRd.9 富士スピードウェイ に参戦する事になりました。
今回もFacebookにて現場より経過をお伝えいたします。
お楽しみに!





vol.5

9.29 SUGO 練習・予選

author04 vol.5 2017.9.29


レースの車検マーク

TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Race IN SUGO 9.29練習・予選



皆さんこんにちは、今まで何度かお伝えしてきた【千葉トヨペットマル勝Racing】 デビュー戦がとうとうやってきました。
初陣の場所は宮城県にある『スポーツランドSUGO』
昨日の大雨が嘘のような秋晴れとなりました。

このレースはプロドライバーによるプロフェッショナルクラスとアマチュアドライバーによるクラブマンクラスに分かれて行われます。
ここで再度86/BRZレース プロフェッショナルクラスとはどんなものなのかをご紹介します。
86/BRZレースはワンメイクレースと呼ばれるものでマシンの改造に厳しい制限があります。 写真などでお分かりかもしれませんがナンバーが付いて封印されている状態、つまり車検に通るクルマでなければならないのです。
その為替える事が出来るのは『シート・ホイール・オイル・ブレーキパット・ディファレンシャル』などほんのわずかの部品のみ。
という事はマシンの性能にはほとんど差がなくなり、レース結果はドライバーに実力に左右される、プロドライバーからは遅ければ自分が悪い、一切言い訳のできない大変厳しいレースと言われているそうです。
そんな厳しいレースという事もあり、参加選手は国内の様々なカテゴリーでTOPクラスの腕を持つドライバーばかり。
マル勝レーシングチームのドライバー『山下健太選手』も若手プロドライバーの一人として戦います。






モニターで最終チェック

【9月29日 練習走行】



さてそんな中迎えた練習走行日、初めてのパドック設置に戸惑いながら何とか準備も完了し練習走行が始まりました。
実際に他のプロドライバーとともに86で走行するのは初めて。
コースから戻った山下選手から『予想以上に速いドライバーが多くて厳しい戦いになりそう』との言葉が・・・。
しかしその後に『明日明後日はやりますよ』と闘志あふれる力強い言葉をもらいました。
テスト走行でのLAPタイムは結局16位となりましたが出来るだけの事をやろうとその日はアドバイザーにもご協力いただき、最後まで調整し続けました。




レースに向けて最終調整

【9月30日 予選】


天気は晴れ、9月末ながら宮城県の最高気温は26℃。
緊張の予選当日となりました。
予選の前に必ず行われる事、それが車検です。
通常私たちが受けるものとはちょっと違っていてルールを逸脱した改造がなされていないか、車体と予選で使用するタイヤ別々で検査を受けます。
そしてこの車検を終えるとタイヤ交換以外の作業は一切できず、予選終了後も決勝までマシンは私たちの手元に戻ってこない為、もう私たちスタッフにやれることはないか、やり残したことはないか最終チェックを行います。
その作業をしている間、山下選手も先日のテスト走行の動画を見直し走行イメージの最終チェックを行っていました。
各々が戦いの前に全力を尽くしやれることを愚直にやる、もうすでにレースは始まっているのだと改めて感じました。
車検も無事終わりいよいよ緊張の予選スタートです。

予選は制限時間内であれば各チーム好きなタイミングで何周でもアタックすることができます。
しかし予選と決勝はタイヤ交換をしてはいけないというルールが・・・。
今回のレース使用されているものは86/BRZ様に市販登録されているタイヤではありますがレース用に開発されているハイグリップな物。
その為10周を過ぎたころにはタイヤは使い物にならなくなってしまいます。
ですからタイヤを温存する為に実質アタックできるのは1周のみ。
アタックする前後の周回、併せて3周で予選は終了。

この僅かな時間の中での戦いに向けて、いよいよシグナルが青へと変わりました。
青に変わって数台がスタート。アタックに入ります。
続々とタイムが読み上げられる中、7分過ぎてもまだ山下選手は出てきません。
そして残り5分、とうとう山下選手が出てきました。
現在トップタイムは昨日山下選手が出したベストよりも約2秒も早いタイム。
いったいどうなるのか、サーキットは広い為、肉眼で見れるのはほんのわずか。
アナウスのみが知り得る情報となります。
予選終了間際、最終コーナーを立ち上がりホームストレートを走り抜けタイムが表示されます。
『1分39秒702.』

なんと昨日のベストタイムより1秒強縮めることができました。
そして予選終了、結果は・・・5位。

スタッフ一同、驚きと歓喜に包まれた一瞬でした。


TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Raceの写真です。 TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Race IN SUGO 9.29


vol.4

最終テスト走行

author04 vol.4 2017.9.29


見て分からない路面状況

最終テスト走行



9月30日のレースまでいよいよ1ヶ月を切りました。
2度目の富士スピードウェイ走行が最終テスト走行となるこの日、私たちスタッフにも緊張感が漂います。










見て分からない路面状況

見ただけでは分からない路面


天気は晴れ、気温は31℃と9月に入りながらも夏のような気温。
一見すると最高のコンディションだと思うのですが、キムさんやドライバーの山下選手は浮かない顔。
どうやら前日の大雨が影響していたようです。
とは言っても私たちがコース上は見る限り路面は乾いていて走りやすそうな状態、いったい何がいけないのか・・・。

実は、見た目は乾いたきれいな路面に見えても、雨によりアスファルトの隙間の塵などが表面に浮き出され、滑りやすい路面環境となっていたのです。



タイヤとタイムの関係

タイヤとタイム


私たちが普段街中を走行する際、タイヤについてどれくらい意識しているでしょうか?
雨や雪の日は滑る路面でスリップに気をつけなきゃいけないという気持ちになりますが、路面さえ乾いてしまえば特に走行について意識することは無いと思います。
しかしレースの世界ではマシンの性能、タイヤの性能を共に限界値ギリギリまで発揮する事でより良いタイムを出すことができます。
その為この目に見えないちょっとした塵がクルマの挙動に影響しタイムを落としてしまうのです。
更に空気圧、皆さんがご自分の愛車の空気圧調整をする場合はメーカーが定めた空気圧で調整すると思いますが、レースで使用するクルマはどのように調整していくのでしょうか。

写真は新品タイヤと今回テスト走行で使用したタイヤです。


タイヤの膨張

タイヤの膨張

富士スピードウェイのコース一周距離は約4.5Km、それを10週、たった45Km走っただけでこのように減ってしまいます。
走り終えて戻って来た時には路面との強力な摩擦によりさわれないくらい熱くなるのですが、この熱が空気圧の調整をする際にとても重要になってきます。
空気は熱を加えると膨張するのは皆さんもご存知かと思いますが、タイヤも一緒です。
走行前と後では摩擦熱によって空気圧に変化が出るのですが新品タイヤの場合、よりゴムが柔らかくなっているので膨張率が上がります。
ちなみに今回は走る前と後で50kPa上がりました。
では、一度10周程度走ったタイヤはどのように設定するか?
タイヤはゴムの性質上一度熱を入れると固くなります。
その為走り終った空気圧も20kPa程度しか上がらなくなります。


本番レースについての調整

コンマ何秒の世界


この様な性質を考慮しつつ、コースのレイアウトに合った調整、例えば右コーナーが多ければ右前輪に最も荷重がかかるので熱を1番もつ。
空気圧の上りも高くなるため走行前は右前輪をもっとも低く設定するなどの工夫を1輪づつ調整していきます。
こういった地味でありながら大切な作業をしていくことでコンマ何秒という世界を戦っているのです。

今回はこのようなコース環境の中でも、内圧(空気圧)の調整、デフオイルの選択により、富士スピードウェイのテクニカルコーナーで走りやすい設定を行う事ができました。これは、菅生で走ることをみこしたセットアップです。
いよいよ次は本番です。
いったいどんな結果が待っているのかとても待ち遠しくあります。

富士スピードウェイテスト走行を終えて

vol.3

強力な助っ人

author04 vol.3 2017.8.27



強力な助っ人

富士スピードウェイでの初走行



キムインターナショナルのキムさん指導

いよいよやって来た富士スピードウェイ。 レースの際には練習走行・予選・決勝と4日間、自陣テントにてセッティングの変更や整備、修理を行わなければなりません。 今回は実際レースに出る時を想定し、必要になるであろう備品を準備してのテスト走行となりました。 しかし、私たちは車のプロではありますが、レースに関しては全くの素人。 そこで強力な助っ人にお手伝いいただく事となりました。 様々なレース現場にて経験を積み、86/BRZ Raceではメンテナンス・チーム運営を行うなどレースマネージメントのプロであるキムインターナショナルのキムさんです。




キムインターナショナルのキムさん指導

整備士という仕事とは

キムさんからはまず最初に、実際にクルマに手をかけるあなたたちがドライバーの命を預かっている事を自覚してほしい、それはネジ1本締めるだけの作業でも一緒。 人に命を預けるドライバーと預かる整備士の信頼関係があって初めて戦うことが出来るのがモータースポーツだという事を覚えていてほしいという事でした。 私たちが普段行っているお車の整備、修理。預けていただいているのはお車だけでなくお客様ご本人・ご家族の大切な命である、この言葉を聞いて改めて身が引き締まる思いでした。





ねじを締める重み

伸び悩むタイム

こうしてテスト走行枠を1セット終えるたびに山下選手の感想を元に、キムさんのアドバイスの元、マルカツレーシングメンバーがセッティングを変えていく、その繰り返し。 中々タイムが伸びず、山下選手もコースを攻めきれない様子でした。 結局最後まで山下選手が納得するセッティングは出せず、テスト走行枠の時間は、無情にも過ぎてしまいました。


山下選手富士スピードウェイテスト走行

富士スピードウェイ1回目終了

こうして初めての富士スピードウェイでのテスト走行は終了しました。 初めての経験でスタッフもなかなかうまく動けない中ではありましたが、限られた時間、限られた設備の中、正確な作業をする、当たり前のことではありますが実際緊迫したレース期間中に、しっかり動けるのか、我々スタッフにも相当の練習が必要になると改めて思い知らされました。

富士スピードウェイテスト走行を終えて

vol.2

マル勝レーシング86

author04 vol.2 2017.7.28



当社のマシン86についてご紹介

TOYOTA GAZOO RACING 86/BRZ RACEとは



ベース車両は市販されている86Racing。そのままでも86/BRZレースに参加できます。
しかしレースというのはコンマ何秒を争う世界。
このハードなレースで戦うにはどうしたら良いでしょうか?


レースでコンマ何秒を縮めるのは大変な事だというのは、なんとなく皆さんもお分かりになるかと思います。
ドライバーは路面状況、クルマの状況を常に把握し、ミスを極力なくして正確な操作をする事でコンマ何秒を縮める努力をしています。
その為に必要となってくるのがドライバーの操作に対して思い通りに動いてくれるクルマなんです。







86レーシング 86レーシング

そこで今回変えた部品がリヤサスペンションメンバーブッシュ&リヤデファレンシャルマウントクッション。市販されているクルマにもついている部品ですが、ノーマルの物はドライバーを含め乗車される方の乗り心地を重視している為、ショックアブソーバーやスプリングの性能をフルに使うことができていません。
骨格とパーツを繋ぐ部分のゴムでショックを吸収するので乗り心地が良くなるんですね。


そのゴムの部分をブッシュと言いますがこれを硬い強化品と交換する事で、ゴムのたわみが少なくなりサスペンション本体の動きをタイヤに伝えて、ハンドル操作がダイレクトにクルマに伝わります。
例えば、凄く柔らかい消しゴムと凄く硬い消しゴムで文字を消した時、手が疲れないのは柔らかい消しゴムですが、細かい字を消したい場合は固い消しゴムが消しやすいですよね。
それは思った通りに消しゴムが動いてくれるから。
(ちょっと極端な話かもしれませんが・・・)
ドライバーはクルマの挙動がすばやく伝わることで扱いやすくなります。





86サーキット場にて

山下選手 初テスト

多くのスタッフの手によって完成したマルカツレーシング86。
いよいよプロドライバーによって操られる時がやってきました。
当社スタッフがカスタマイズしたクルマがプロからどのような評価をされるのか、緊張した様子で待っているスタッフをよそに、信じられないスピードで山下選手は走行を重ねていました。


86サーキット場で溶けたタイヤ

ピットインした山下選手の一言目は「滑るね〜」
初走行という事もありグリップの高いタイヤを装着したにもかかわらず意外な一言。
その日の路面温度は48度越え、真夏の気温となっており空気圧が上がってしまったのが原因のようでした。そしてわずか20周、距離でいうと40Km強でしたがタイヤを見ると、溶けてる・・・。
わずかな走行距離にもかかわらずこれだけタイヤが減っているのは確かにグリップ力の高いタイヤ、気温というのもありますが、グリップするギリギリのスピードまで一気に減速させカーブを曲がり、そしてまたアクセルを開ける。
タイヤの性能の限界を探りながら最大限に生かす運転がなされているという事を目の当たりにし感動しました。


こうして山下選手と会話をしながら微調整を加え第1回目のテストを終えたわけですが「乗りやすい」という言葉もいただき少しホッとしました。

山下選手と今後のセッティングについて色々な話をしましたが、速く走る上でクルマでもドライビングテクニックでも大切なのは「走る」「止まる」「曲がる」という事でした。
レース車両でもお客様のお車でも、レーサーでもお客様でもそれは変わりません。
次回はいよいよ富士スピードウェイで

86を初走行

vol.1

始動!

author04 vol.1 2017.7.1



マル勝レーシング86始動!

TOYOTA GAZOO RACING 86/BRZ RACEとは




86/BRZ RACE とは 『TOYOTA86』『SUBARU BRZ』だけで争うワンメイクレースです。
国内Aライセンスがあれば誰でも参戦できるレースで、競技用に販売される車両は公道を走れるナンバー付の為、普段使いとしても使用できます。
自分の基本ドライビングテクニックのみで争う事に楽しさがあり、多くのプロレーサーも参戦しています。





86レーシング

レース参戦の理由

『レース参戦』というと、勝つことが最大の目標というイメージが強いかと思います。
しかし当社が参加する理由はそこではありません。
モータースポーツは0.0何秒を争う世界。
サスペンション調整や、タイヤの選択によってタイムに大きな影響を与えます。
またマシンの能力を最大限に使った走行をする為、整備する側がネジ1本でもゆるんでいれば、走行にも影響を与え、更にドライバーの命にもかかわる可能性もあります。
ネジ1本締める事がどれだけ大切な作業なのかはもちろんですが、どの部品がクルマにどのような影響を与えるのかを学べ、それによりお客様により詳しく、分かり易くお伝えできるのではという思いがあります。
ドライビングについても正しいドライビングポジションやブレーキングの重要性などをお客様にお伝えする事で緊急時の危険回避などお客様の交通安全につながってきます。
当社ではサーキットを利用した社員研修を行い、このような事を学ぶ場を設けてはおりますが、よりシビアな環境で学ぶ為にレース参戦をする事に致しました。






山下健太選手の写真